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【2024/05/04 12:02 】 |
弟分の腹の中

こんにちは~。
前に「最低でも一週間更新」とか言ってたクセしやがって
今書いてるお話が明日中(11/25の一週間後)までに書き終わらなさそうなんで…。

ちょいとズルをさせていただきます!!

それではお楽しみください!!!
ぴちゃ…ぴちゃ…。
ずりゅ…ずりゅりゅ…。
ずりゅっ、ぼとん。

「げほっげほっ!!……はぁっ、はぁっ……!」
彼女は酸素を求めてむせながら呼吸した。

苦しそうな表情を、そして恐怖の表情を浮かべながら目の前の相手を見つめる。

「なんで……なんでこんな事をするの……」
「姉貴が意地悪だから」

でろっとした粘着質の液体が彼女を頭から濡らしていた。

彼女は人間。そして彼女を姉貴と呼んだ相手はポケモンのボーマンダ。
彼女はポケモンと会話する能力を得た特異な存在。
名はシェリルという。

そしてシェリルは今、彼に食われかけていた。

ぺっと吐き出された彼女は、泣きそうな顔をしていた。腰が抜けていた。

「私……何もしてないよ!」
そう叫んだ直後、

べろり。

太く大きな舌が彼女の顔を舐めあげた。

「ひいっ……」

そして、大きなボーマンダの口がせまってきた。

シェリルはそれを両手で押し返しつつ、問いかける。

「もうやめて……何も……本当に私は……!」
「知らない奴と一緒に歩いてた!!」
「それは誤解だよ!相談してただけ!」
大声で叫んだ。
それは通じなかった。

バクッ!

彼女の視界は真っ暗になった。
一瞬事態を把握できずポカンとしていたが、青ざめた。

「うわああああああああっ!!!!」

叫んで両手をボーマンダの上あごと下あごを掴み、こじ開けようとする。

狭く暑苦しい空間でパニックになりながら、暴れまくる。

だが一瞬、彼女は解放された。

「あっ……?」

がぶっ。

ボーマンダにとって邪魔だったシェリルの腕をくわえこんだだけだった。

じゅるじゅるとボーマンダの唾液が溢れる。
ポタポタと地面にたれ、シミをつくる。

「あっ……あ……うあぁ……!」

すでに肩まで口に収まっていた。

ボーマンダが話しかける。
「あのね…姉貴。さっきまでお仕置きのつもりで舐めたりしてたんだけどね」
幼い子供が親に自分の罪を告げるように言った。
「……?」
「今は美味しいからなめて……食べるの」
「!?」
彼女は驚いた。
食べる、というのが冗談ではないく、本気であることにも気づいた。

その言葉と同時にボーマンダは自分の前足を使って押し込み始めた!

「うああっ!あああっ!!」

大声で泣き、叫び、ジタバタと暴れる。
無論すでに腹まで彼の口内に収まってるのでダメージは微々たるものだ。

「ふふ……」
幼い子供のような口調で、幼い子供のような仕草で、
「……おいしい……」
姉という立場の存在を丸呑みしている。
菓子でも食うように姉を喰っている。

真っ赤でぶにっとした大きな舌を体に這わせて、味を確かめる。
そしてとめどなくあふれる唾液を飲み込んだ。

それに連動して彼女の体も奥に押し込まれる。
「いやぁ……ぁぁ……」

すでに抵抗する力も小さくなっていて、ぐったりしている。
何重にも絡みついた唾液のせいですべりがよくなっている。

ひざに牙が当たる感覚があった。

狭い肉壁に押しつぶされながら、彼女は後悔していた。

「(どうしてこうなったの……)」
ボーマンダの消化液にまみれながら、後悔していた。

ぐびぐびっ。

ごくんっ。

ボーマンダは彼女を嚥下した。
赤い喉が、灰色の腹が、彼女の体分膨らんだ。

彼は余韻に浸った。
口に残る彼女の味がとても好みだった。

げふぅっ、と無遠慮なゲップがすでに誰もいない部屋に響いた。

前足で大きなお腹をさする。
中からは苦しそうなうめき声が聞こえるだけだ。


彼は酔いしれていた。
姉が自分と同化する喜びに。そして程よい満腹感に。

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【2010/12/01 16:13 】 | 捕食「短編」 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
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